こんばんわ!整備士歴10年以上の中古車副業パーフェクトガイドのお塩です!
さて昨日お話したオートオークションのPOSシステムによる入札ですが、やっていることは単純なことなのですが実は見えない駆け引きがあるというところまでお話しましたね!
さて、その見えない駆け引きなのですが、目線を変えて説明していきます。
まずは出品者としての駆け引きなのですが、オートオークションでは出品者は調整室と呼ばれる場所にいきます。
POSシステムのボタンをポチポチ押して入札するのはあくまでも買う立場の人なので、売る立場の出品者は通常は調整室と呼ばれる場所にいます。
調整室にはオークション会社のコンダクターと呼ばれる人がいてこの人が値段を操作するのです!
「値段を操作って・・・それじゃ買う人は不利じゃないか!」と思うかもしれませんが、あくまでも値段を操作できるのは「売り切る」前までです。
どういうことかというと出品者は調整室でコンダクターと一緒に今どれくらいの人が自分の車両に反応して入札しているのかをチェックします。
例えば相場が100万円の車を出品したとしましょう。
出品者が好きなスタート価格にできるので、20万円開始でオークション開始したとします。
20万~30万~40万~50万・・・80万~90万と上がって行きますが、この上がっていく段階でオークション会場にいるPOSを操作している人のおおよその数を出品者は知ることができます。
POSを操作している人が多ければその出品車両は人気があり値段が高くなりそうといえますし、逆にPOSを操作している人が少なければあまり人気がないので値段は安くなりそうと言えます。
さて出品者はここからが決断を迫られる時間です。
まず相場が100万円なのに対し、入札額が95万近くで誰も入札しなくなってしまった場合。
この場合出品者はここで諦めて売らないという方法をとるか、すこし様子をみるという方法が選べます。
諦めるのは文字通りオークション未成立なので誰にも売れなかったということですが、様子をみるというパターンが重要です。
95万円近くでほとんど誰も入札しなくなったが、まだ誰か入札しているように見せかけることができます。
95万円で誰も入札しない→様子見の為、コンダクターに値段をすこしづつあげてもらう→途中で何人か入札をしてくる→100万までいったので売り切る→出品者、コンダクターはここからは調整不可能。
ご理解いただけたでしょうか?
値段をすこしづつあげていると、それに反応してまだ入札してくる人がいるのです。買う側もできるだけ安く買いたいので様子を見ながらポチポチと入札してきます。それを見ながら出品者は高く売れるようにするため、このような流れになります。
値段を出品者が意図的にあげているのかどうかは買う方はわからないようになっています。
次に相場100万円の車両に対して100万円超えて出品者がこれなら売ってもいいかなと判断したときはコンダクターに「売り切り」というとそこからは、出品者、コンダクターは値段の調整はできなくなり、他のオークション参加者の人たちだけで値段がセリあがっていきます。
つまり「売り切り」となったあとはその車は出品者の手を離れることが確定するわけです。
なのでギリギリまで値段をあげて「売り切り」としたいところですが、あまり欲を書いて粘りすぎると、買う側からしてみれば「なかなか売りきらないし、値段上がりすぎ」となってしまい結果的に売れなくなってしまうわけです。
この一連の流れを一台あたり10~20秒ほどで出品者は決断してコンダクターに指示するのです。
これが出品者目線のオートオークションです。
何百万円もするものを10数秒で決めるという仕事ですが、ここも事前のリサーチが重要になってきますが、あとは当日のオークションの流れも値段を左右する要素になるので難しいところです。
長くなってしまったので明日は落札者目線(買う方)を紹介しますね!